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「運動神経がいい」とはどういう意味?【正しく理解しましょう】

「運動神経がいい」ってよく聞く言葉ですよね。私が子供の頃から日常的に使われていた言葉ですが、これにはどのような意味が込められているのでしょうか。

始めにですね、「運動神経」というものは筋肉を収縮するために存在する電線のようなもので、これの良し悪しで個々の運動能力が決定しているわけではありません。

なのでここでは

「運動神経がいい」「運動能力が高い」と置き換えて話を進めます。

運動能力と一言で表現しても、いろんな能力がありますよね。

  • 「走る」「跳ぶ」など身体能力が高い
  • 球技や剣道など「道具を使う対人スポーツ」が上手い
  • 器械体操が得意

少し雑ですが、今回はこの3つに分類して考えましょう。

これらの運動がすべて得意という万能型の方もいますが、大多数の人は一長一短ではないでしょうか。私の知り合いでも100m走で世界大会に出場しながら、一方で野球のキャッチボールもまともにできないくらい球技が苦手な選手がいました。(これは結構あるある)

そこで今回は、これらの運動に必要な要素を分解し、「運動神経がいい」とは何を意味するかを解説したいと思います。

※一般の方に向けた記事なので、専門用語を用いた詳細な説明は避けます。

身体能力が高い人

まず始めに「身体能力が高い」というケースです。速く走ることが出来る、ボールを遠くに投げられる、高くジャンプができるなど。

これらの能力の高さというのはシンプルで、

  1. 肉体的なポテンシャル
  2. 身体の動かし方の正しさ

この二つが大きく影響します。それぞれ見ていきましょう。

1.肉体的なポテンシャル

これはパッと見でも分かりやすい要素ですね。

  1. 骨格(身長の高さ、肩幅の広さなど)
  2. 筋線維のタイプ(fast or slow)
  3. 筋肉量
  4. 関節の強さ
  5. 心肺機能

こんな所ですね。1と2に関しては生まれながらに決定するもので、基本的には努力による改善は不可能です。

3、4、5はトレーニングにて改善可能な要素で、一般的に「鍛える」という言葉はこれらの能力を高めるニュアンスで使われることが多いですね。

2.身体の動かし方の正しさ

これに関しては専門性が高く、簡単に説明することが難しいので、ここでは少しだけ触れておきますね。

人間の身体には数多くの「関節」が存在します。これらの関節は個別に動かすことが可能で、それらが協調することで日常の生活動作やスポーツは実現できるのです。

一般的には理解されていないのが、この「各関節を動かす順序」の重要性です。例えばボールを投げる際の上半身の動作に注目すると、脊柱→肩甲骨→上腕骨→前弯→手…などというように、ひとつずつ次の分節にエネルギーを伝達します。

さらに付け加えると、四肢を動かす際に体幹部の余分な動作(捻れなど)を抑えるための機能も必要で、これをフィードフォワード機能と呼ぶのですが、効率の良い動きというのはこれらの機能を高めることで実現できるのです。

少し専門性が高いため、これらに関しては需要があれば別の機会に取り上げますね。

道具を使う・対人スポーツに必要な能力

さて、次は道具などを使用する対人スポーツに関してです。ここにはいろいろ含まれます。サッカー、野球、格闘技、テニスなど。

まず大前提として、前述した「身体能力の高さ」は対人スポーツにも非常に役立ちます。

ですが、それ以外にも多くの要素がありますよね。

  1. 道具を使いこなす
  2. 空間を把握する
  3. 他者の意図を読む

簡単に説明していきましょう。

道具を使いこなす

走るや跳ぶといった行為は自分の身体だけで実現する運動です(厳密には靴など使用しますがここでは無視)。

対して球技はどうでしょうか。テニスならばラケット、野球ならばバットなどを使用しますよね。

この道具を使用するということは特殊な状況で、「道具を自分の身体の一部」として使用する能力が要求されます。

熟練者では道具が自分の身体の一部のように感じるという人もいますが、これを専門用語では「身体所有感の延長」と呼び、右の頭頂葉などが大きな役割を果たします。自分が持っている道具の重さや大きさ、形状など、できるだけ詳細に把握する能力が要求されます。

この能力は当たり前のように思えて実はかなり高度な能力で、人間以外の動物だと猿以外には難しいですね。

空間を把握する

球技においては非常に重要な能力です。

サッカーを例に挙げると、ボールの位置や自分をマークしている選手、他の味方や敵の位置などを把握する必要がありますよね。

また、それらに対する注意の配分も重要です。サッカーは敵味方合わせてフィールドに22人いますが、全員に対して等しく注意は向けませんよね。自分をマークしている選手、パスを出す相手などにより多く注意配分すると思います。

このように、スポーツとは「単純に身体を動かす能力」だけでは実現しないものなのです。

他者の意図を読む

相手の意図、つまり心を読む能力です。

相手が次に何をしようとしているのか、体力はどのぐらい残っているのか、何をされると嫌がるかなど。

野球のバッターや格闘技を想定すると分かりやすいですよね。これらのスポーツの場合、相手の心を読むことはパフォーマンスに直結する重要な要素です。

器械体操に必要な能力

最後は倒立や鉄棒など、器械体操に必要な能力に関してです。

器械体操って少し特殊なスポーツですよね。他のスポーツが苦手だけど、これだけは得意という人もいるでしょう。

例えば日常生活において、みなさん二本の足で立ったり歩いたりしていますよね。真っすぐ立つことって、実はそれほど大きな筋力は必要ではなく、少し重心がずれたときに微調整する、ただそれだけで良いのです。この時に必要な筋肉は主に下肢、状況に応じて体幹部の筋緊張で調節もされます。そして上半身は無駄な力を抜いてもOK。

一方、倒立はどうでしょうか。倒立って普通に生活していれば体験しない不自然な動作で、上肢・背部の力で主にコントロールし、上級者ならば下肢は脱力することができます。

自分がしている運動には、どのような能力が要求されるか。異なるスポーツをする時は、このことを意識すると良いかもしれません。

※器械体操に関しては種目が多いので、詳細は説明しません。

まとめ

以上です。少し雑でしたが、最小限の説明をしました。

最後にまとめると、【運動神経がいい】とは、

「これらの要素をごっちゃにした曖昧な表現」と理解しておくとよいと思います。

何が大事かというと、自分の専門競技の能力を高めるために何が必要か…、これを理解すべきなのです。

自分の競技に必要な要素を分析し、自分に欠けている能力をリストアップ、それの強化をする。これがトレーニングの鉄則で、闇雲にしていては何も改善しないでしょう。

この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。

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